育てる

アジアに建設した学校が自立運営できるようになるため、また、真の学びの場として充実させるために、AEFAでは様々な支援を継続して行い、学校を見守ります。
これらの支援も含めた学校プロジェクトを通して、村の団結力を強め、自助と自立の芽をつくり育ててゆくことを目標としています。また、日本の学校とのフレンドシップ交流では、少数民族の文化や伝統を再発見し、大切に思うことにつながっています。すぐに成果を出せるものではありませんが、村人の意識、先生の意識が変わっていくことが、学校で行われる教育にも大きく影響します。

学校を育てるのは、一朝一夕にできるものではありません。これまで10年近くの時間をかけ、育ってきた学校の例です。

ラオス パチュドン小 タイ ファイコン小 ラオス イルン小

具体的な育てるプロジェクトの紹介です。

★ドンズー日本語学校連携プロジェクト
山岳地域の子どもたちに温かい冬を送る

ドンズー日本語学校の学生や卒業生たちがAEFAの建設校のフォローアップや新しいプロジェクトを自ら立ち上げ、AEFAと一緒に活動しています。中部クアンナム省チャーレン小学校では、山岳地域の少数民族の生徒たちに制服を支援し、物を大切に使う習慣を教えます。日本との交流を初め、村の自立を共に考えていきます。

ドンズー日本語学校連携プロジェクト

★農業支援プロジェクト

キノコ栽培や学校菜園、豚・牛・やぎなどを育てて技術を習得します。継続して活動することで、市場で売るなどして収益が出るようになります。その収益は学校運営費や補修費として活用。学校の自立運営や、村おこしにつながります。(収益が出るようになるまで、3~5年間ほどかかります)

農業支援プロジェクト

★奨学金プロジェクト

ラオスの山岳少数民族の教員を育てる奨学金:
山岳地帯の学校の大きな問題として、教員不足があります。山奥の学校に赴任する平地出身の先生の多くは、山岳少数民族の言葉や文化や生活の違いが大きすぎて長続きしない、未だラオス語を十分理解できない児童とのコミュニケーションがとれない等の問題があり、授業を理解できずに留年したりドロップアウトしたりする子供が多くいます。
教員養成学校に通う奨学金でその村出身の先生を育てることで、山奥の学校の学びを改善します。

ベトナムの貧困家庭の奨学金:
現金ではなく、子供が学校に通う時間分の労働力をお米で支給しています(子どもが労働力となり学校をやめてしまうのを防止します)。文房具や遠方通学者のための寮費、緊急時の医療費などきめ細かいサポートをしていきます。

奨学金プロジェクト

★交流プロジェクト

アジアと日本の学校とのフレンドシップ交流や、アジアの学校・子供の生活を、日本の子供たちに伝える出前授業などの活動を支えるプロジェクトです。
交流を継続することによって、AEFAスタッフも現地の学校を訪れ、交流作品を届けたり、学校の様子を確認することができます。現地の子どもたちも交流することで、発表をする機会も増え、自分の意見を言えるようにもなってきました。

交流プロジェクト

★メンテナンスプロジェクト

建設した学校を、10年目ぐらいにペンキ塗り、シロアリ駆除の対策、ひび割れの箇所を修繕すると、その後の建て物の状態を長く維持することができます。
村人にもこのタイミングで、自分たちで維持していくことを改めて意識づけしていくことができます。

メンテナンスプロジェクト
メンテナンスプロジェクト

★教授法指導プロジェクト

学校が完成して環境が整ったら、次の段階として教育の質をどう高めていくかが課題になります。一般社団法人麻布教育研究所との協働により、学びの共同体の学校つくり~子ども一人ひとりの学びを保障、すべての子どもが授業に参加するための教授法の研修を行います。
(「学びの共同体」の学校とは、子どもだけが学び成長するのではなく、教師も学び、保護者や地域住民も学び成長する学校のことです。日本だけでなく、韓国、台湾、インドネシア、ベトナム、シンガポール、インド、メキシコ、アメリカでも実践が広がっています。)


★子供のリーダーシップ育成プログラム

山岳少数民族の子供は、民族の言葉とラオス語の違いによる言葉の問題や、外部との交流がないために「自分の考え・意見を持てない」「自信がない」といった主体性や積極性やリーダーシップ等に欠けるという課題があります。幼稚園が無い村でも、このプログラムのトレーニングを受けた小中学生の「お兄ちゃんお姉ちゃん」が先生代わりとなり、小さな子どもたちにラオス語や絵・遊び、手洗いなど保健衛生の知識などを教えます。

子供のリーダーシップ育成プログラム